平成 17 年度給付生の声
「外国で学びたい理由と将来の計画」
中国の大学では親からの仕送りをもらい、大学の食堂のご飯を食べ、大学の寮に住ん
で、授業では、先生の講義を聞いてメモして、またそれを暗記して試験を受けたりする、 「ある物をそのまま食べる」という生活をしていた。自分の力で「作ろう」ということをあま り考えたことがない。最初は大学院を本国で卒業しようと思ったが、このままではいくら 知識をたくさん勉強しても社会に出たら自立できないことに気づき、留学を決めた。(日本 に来たのは私が大学で日本語を専攻したためである)。
日本に来たばかりの時は知り合いの人もいないし、無人島に来たような感じで、前途 が見えなかった。しかし自分で決めた道だから絶対に退いてはいけないと思い、涙を流 しながらも、ひとつひとつ頑張って解決してきた。今は世界のどこへ行っても生きていけ る自信がある。外国に来て良かったと思う。
将来の計画としては、国に帰って大学の留学生課の先生になるか、国際学校(中国に いる外国人の子供達が通っている学校)、例えば大連の「陽光学校」のような学校で、 中国にいる外国人に対する教育に携わりたいと思っている。なぜなら、現在中国では外 国企業が著しく増加しているとともに、外国人労働者も増えている。よって外国人児童生 徒に対する教育問題が課題になりつつある。私が大学院で研究する内容が、外国人児 童生徒に対する母語教育と異文化理解教育なので、卒業までいろんな先行研究をまと め、吸収し、さらに新たな仮説をたて、それについて研究していこうと思う。 そして国に帰って、大学院での研究を活かして、中国の異文化理解教育に捧げたいと 思う。 |