千葉支部

いずみミニ同窓会
2008 年11月
いずみミニ同窓会
宮渕由紀子(40年大国)
 当日はあいにく雨催いの天候でしたが、太東駅に集合の後、千葉支部会員の方5人の車に分乗させていただき、まず、海沼実の「里の秋」と「蛙の歌」の歌碑 のある「童謡の里」に案内していただきました。
・    星形の紅き萼(がく)つけ臭(くさ)木(き)の実雨に濡れをり童謡の里

次に熊切富子様のご実家の大きな長屋門のある旧家に案内していただきました。築二百
年余というお屋敷の手入れのゆきとどいているのに感銘を受けました。このお屋敷は紀伊国屋文左衛門が太東沖で難破した時にもらい受けた材木で造ったと言う お話しでした。
 行元寺に着いた頃には雨もあがりなによりでした。行元時は山門(仁王門)前面の彫刻と柱等丹塗りの復元工事が終り、華麗なたたずまいを見せていました。
・    修復の終えし丹塗りの仁王門極彩色の木彫の映ゆ

本堂の欄間の彫刻も修復が完成し、漆に群青色、緑青色、金箔、エンジ色、朱、丹土等
顔料をほどこした豪華なものでした。この欄間の龍、牡丹に錦鶏の彫刻は桃山文化を継承した徳川家幻の名工高松又八郎邦教の作と住職の説明がありました。
・    本堂の欄間に彩色彫刻の錦鶏華麗に修復されし

 客殿の欄間の武志伊八郎信由の重厚な「波に宝珠」の木彫の迫力に圧倒されました。
客殿には堤等琳の弟子である五楽院等随の「土岐の鷹」の杉戸絵があり、葛飾北斎は同門の等随の杉戸絵を見に行元寺を訪れて、伊八の波の彫刻に出会ったと言 う事です。そして「神奈川沖浪裏図」はこの「伊八の波」の影響が大きいといわれています。
・    客殿の欄間に伊八の波躍る北斎名画の原風景とぞ
・    海に入り馬上より見し波裏を写ししといふ伊八の木彫
 
 境内には海沼実の「母さんたずねて」の歌碑があり、菊花展が催されていました。その境内でスケッチと短歌の体験という事で、中島志緒さんがスケッチのコ ツ等についてお話しくださいました。短歌については私が少しお話しさせていただきました。短い時間でしたが皆スケッチをしたり、作歌の為のメモをとったり しました。
・    同窓の友らと訪ひし行元寺深める秋の鐘の音(ね)を聴く
・    境内の海沼実の歌碑に見る「ポクポク木魚の音ばかり」とぞ

「ライスシャワー」で会食となり、参加者十九名、自己紹介をした後、歓談したりと楽しい時を過ごしました。「ライスシャワー」名物のオムライスも大変おい しかったです。
 千葉支部の会には初めて参加させていただきましたが、とても楽しく、又是非参加させていただきたいと思いました。