水戸街道で現存する本陣の中で、取手本陣が最も古く、規模も最大で、明治以降も染野家の住居として利用され、1987年に市に寄贈されました。この染野家とは実践女子大の食物科の教授でありました、染野亮子先生の生家です。
徳川斉昭の和歌が刻まれた石碑や身分の高い大名が利用した一段高い「上段の間」 (写真左) や明治初期に使われていた、玄関脇の郵便局跡 (写真右) もそのまま保存されています。
● 恩師、染野先生
昭和37年大学食物卒 畑澤セイ子
大学卒業以来、電車で20分足らずに行ける取手に住んでいらっしゃる染野先生にお会いするのは、私の永年の夢でした。3月に定年退職したので、平日の支部活動に参加出来たのです。
当日は、朝からウキウキし、少々興奮気味! 大きな茅葺き屋根の家の前に、先生が背筋を真直ぐにして凛とした姿で、私達を出迎えてくださいました。学生時代の先生と同じです。名前を告げると覚えてくださっていて、感激いたしました。「卒業以来、ずっと柏の高校に43年間勤めて、この春定年になりました。」と話すと、「ご苦労さま」と優しく声をかけてくださいました。その声も学生時代と同じです。
先生のように、退職しても背筋をぴーんとした生き方をしたいと思いました。心がホカホカした春の一日でした。[写真 = 実践女子大学・元食物学科教授 染野亮子先生 (八十九歳)]
● 千葉支部の活動に参加して
昭和30年大学食物卒 茨城県在住 松野諄子
千葉支部会員のHさんとクラス会でお逢いした時、4月に「取手本陣」に行くのでまたお逢い出来たらいいわねということで、支部長さんに連絡をとっていただいたところ、心よく許可を得まして楽しみにしておりました。
当日は天候に恵まれまして参加者は58名、83才でとてもお元気な大先輩の方の参加があったりで驚きました。
三人の支部の幹事の方たちのテキパキした動き、その中に和やかさありでよい雰囲気の会でした。
千葉支部で今取り上げられている「生涯豊かに生きていくためのネットワーク作り」。卒業生が縦横の繋がりを持ち、さらに賢く生きていけるための資料作りを始めておられる。このことこそが支部の本質的な事なのではないかと考えさせられました。今後のご活躍を楽しみにしております。ありがとうございました。